ブルボン、被災した只見線の復旧応援 ラベルで防災備蓄も啓発

ブルボン(新潟県柏崎市、吉田康社長)は3月11日、2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し、2022年度中の全線再開を目指しているJR只見線を応援するミネラルウォーター「福島県只見線応援天然水500ミリリットル」を新発売した。福島県内での店舗販売とブルボンオンラインショップでの販売(ケース単位)を行い、売り上げの一部を復旧支援にあてる。

ブルボン「福島県只見線応援天然水」

3種類のラベルを用意した、只見線の復旧を応援する天然水

JR只見線は福島県会津若松市の会津若松駅と新潟県魚沼市の小出駅とを結ぶ全長約135キロメートルのローカル線。全国屈指の秘境路線として人気があり、只見川などに点在する集落と雄大な山々が織りなす絶景が多くの写真家や旅行者を魅了してきた。しかし、東日本大震災発生後の11年7月、新潟・福島豪雨で被災。会津川口駅から只見駅までの約27キロメートルは今もバスによる代替輸送が続いている。一時は廃線の危機もあったが、地域住民の復旧を願う思いが実を結び、現在は2022年度の全線再開に向けて復旧工事が行われている。

こうした中、ブルボンは東日本大震災や新潟・福島豪雨から10年目の節目に「福島県只見線応援天然水」を新発売し、只見線の復旧を応援するとともに、防災備蓄(ローリングストック)の普及啓発を展開していく。

同「天然水」は食品安全マネジメントシステムISO22000認証を取得した羽黒工場の製造ラインで生産。ペットボトルも工場内で製造し、深井戸から採水した水をそのままボトルに直詰めし、包装、出荷の一貫した生産を行っている。

商品ラベルには、只見線の絶景とふくしまを応援するキャラクター「ベコ太郎」を登場させ、有益な備蓄手法であるローリングストックを紹介。消費しながら備蓄し、万一の災害に備えることを提案していく。

ブルボンは関東大震災をきっかけとして創業した経緯があり、阪神・淡路大震災では全国一斉新発売を予定していたミネラルウォーターを救援物資として送り続けるなどした。災害時に支援を優先させる社風は今もなお受け継がれている。

500ミリリットルでオープン価格。通販はケース販売(24本入り)となる。

(本紙「ニッポン消費者新聞」4月1日号より転載)

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. こどもの事故
    ゴールデンウィークを控え、宿泊先や親戚の家に置かれた製品で子どもが思わぬけがをする可能性があるとしてc
  2. 電話相談
    大阪弁護士会の消費者保護委員会は4月26日・27日の両日、紅麹サプリ健康被害110番を実施する。小林c
  3. 豪州消費者団体Choice
    住宅ローンや家賃に関する苦情が増加しているのは銀行が苦境に立たされている人を十分支援していないからだc
  4. 鶏肉
    日本政策金融公庫が実施した畜産物の購入に関する消費者動向調査によると、食肉と牛乳について、およそ6割c
  5. コンシューマーリポート
    4月22日のアースデイを前に、米国の消費者団体コンシューマー・リポートは気候変動が消費者の財布に与えc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る