米で物価上昇 消費者団体が今後を予測 買うならプライムデーで

米国の3月の消費者物価指数(CPI)が前月比で0.6%と急上昇したことを受け、消費者団体コンシューマー・リポートは4月13日、主要カテゴリーの今後の動向を予測し、上手な買い物を呼びかけた。「一部は値上がりしているが、すべてではない」とアドバイスしている。

同団体によると、価格の上昇は食品や白物家電を含む幅広いカテゴリーで確認されたが、安定しているものや逆に値下がりしているものもあったという。ガソリン価格については需要の急増により過去1年間で平均1ドル上昇して2.85ドルに。すでにピーク感があるものの経済活動の再開により今後、高止まりする可能性があるという。

白物家電は洗濯機、電子レンジ、冷蔵庫などが大幅に上昇したが、供給が正常化すれば価格は安定してくると予測。通信費は、通信会社がコロナ禍の消費者保護策を講じたことで価格が安定していたが、今後、値上げしてくる可能性があるという。

新車はローエンドモデルの価格が下落傾向にあるのに対し、ハイエンドモデルが上昇。食料品ではチーズが0.1%下落、リンゴがほぼ横ばいだったが、牛ひき肉が2%上昇、じゃがいもが3.4%上昇していた。また、テレビは下落もしくは横ばい傾向で、コンシューマー・リポート担当者は「テレビの購入は通常、ホリデーセールと新モデルの発売を控えた秋冬が狙い目だが、すでに購入を決めている場合は夏に実施されると思われるアマゾンプライムデーがおすすめだ」としている。

市場アナリストなどは今後もインフレが進むと予想しており、「消費者は一部の製品やサービスで大幅な値上がりに直面する可能性がある」と指摘している。コンシューマー・リポートは「お金は大切だ。価格を事前に調べ、家電製品は必要のない機能を求めず、食料品はPBブランドを選ぶなど、上手な買い物を実行してほしい」と呼びかけている。

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