鶏肉を生で提供する店も 東京都、食中毒防止へ指導187件

東京都は8月25日、現在実施中の「夏の食品衛生一斉監視」の中間報告を発表した。夏の監視事業は6月から8月までの3カ月に渡って実施されるが、7月末までの実施結果を取りまとめた。食中毒対策としては鶏刺しを提供していた店舗などに187件の指導を実施、食品表示の監視では227品目について適正な表示を指導した。

食品衛生一斉監視は、夏と冬に毎年実施されている事業。食中毒を防止し、食の安全を確保するために飲食店やスーパーなど食品関連事業者を立ち入り検査し、指導などを行っている。

中間報告によると、重点監視項目に位置付けていた食中毒対策として焼き肉店や食肉販売店など延べ1万893件の立ち入り検査を実施。ユッケなどの牛肉、豚肉、鶏肉、ジビエなどの適切な取り扱いを求めたほか、鶏刺しなど鶏肉を生で提供していた店舗などに対し、十分な加熱の実施について187件の指導を行った。

また、17万7264品目の食品を対象とした表示監視を行い、227品目の食品について食品添加物や原産地などの適正表示を指導。テイクアウトや宅配を手掛ける飲食店2916件への立ち入り検査も行い、温度管理の徹底など64件の指導を行った。

食品検査では、基準値を超える残留農薬が検出された「冷凍菜の花」1検体も見つかり、食品衛生法違反として輸入業者を管轄する自治体に通報した。監視事業は8月末まで実施され、その後、結果報告を公表する予定だという。

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