【豪州】SNSのステマに照準 インフルエンサーへの調査開始

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は1月27日、ソーシャルメディアのインフルエンサーによるステルスマーケティング(ステマ)に関する調査を開始したと発表した。ACCCのフェイスブックには消費者から150件以上の情報提供があり、「(その中で名前があがった)100人を超すインフルエンサーにも注視していく」と表明している。

ACCCがFacebook上で情報提供を求める投稿をしたところ、消費者から150件以上の事例が寄せられた。多くは美容、ライフスタイル、育児、ファッションに関連したインフルエンサーの情報で、彼らの投稿は宣伝なのか、製品・会社との関係があるのかが明らかでなかったという。

ACCCのジーナ・キャス=ゴットリーブ委員長は「150件もの情報提供は、インフルエンサーによる操作的なマーケティング手法の増加に対する大衆の懸念を反映している」とコメント。すでに様々なソーシャルメディア・プラットフォームの調査に着手していることを明かし、具体的なメディアとして、Instagram、TikTok、Snapchat、YouTube、Facebook、ライブストリーミングサービスのTwitchをあげた。

また、調査するインフルエンサーはフォロワーが比較的少ない「マイクロインフルエンサー」も対象にする方針。キャス=ゴットリーブ委員長は「マイクロインフルエンサーはフォロワーとの密接な関係を構築・維持し、その投稿は大きな影響力を持つ」と指摘している。

ACCCは今年度の取組優先事項の一つとして「インターネット上の欺瞞的な広告・マーケティング慣行」をあげており、今回の一斉調査は専門チームが数週間に渡って集中的に行うとしている。

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