【米国】企業や政府機関のなりすましを禁止 詐欺撲滅へ新規則案

米連邦取引委員会(FTC)は「政府および企業のなりすましを禁止する規則案」に関する非公式の公聴会を5月4日に開くことを決めた。非営利団体や通信、銀行などの利害関係者が意見を述べる。FTCは、なりすましが違法行為であることを明文化し、被害救済や取り締まりの強化につなげたい考え。FTC消費者保護局長、サミュエル・レヴィン氏は「なりすましを阻止し、詐欺師に責任を負わせ、消費者の救済を実現させる取り組みだ」とコメントしている。

政府機関や企業、役人などを装うなりすまし詐欺はパンデミック初期に急増し、2022年半ばまでの約五年間に250万件以上の被害相談が寄せられ、総額20億ドル以上の被害が出ていた。

規則案の主な柱は▽メールやオンライン上で消費者とやりとりする際、政府や企業のロゴの使用する行為の禁止▽政府や企業と類似したメールアドレスを用いてなりすます行為の禁止▽政府機関または企業との提携をほのめかす用語を使う行為(裁判所との関係を装うため「事務局から電話している」と告げるなどの行為)の禁止――など。

規制案の作成手続きを進めるかどうかを問うたパブリックコメント(2021年12月実施)では、消費者や企業、業界団体などから164件の意見が寄せられたが、手続きを続けることに反対するコメントはなかったという。

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