飲料用アルミ缶リサイクル率93.9% 7年連続目標達成

◎水平リサイクル率3.9ポイント上昇 企業の資源循環の取り組みが追い風

アルミ缶リサイクル協会(石原美幸理事長)がまとめた2022年度飲料用アルミ缶リサイクル率は前年度比2.7ポイント減の93.9%となり、目標とする「92%以上」を7年連続達成した。協会が注力するCAN to CAN率(水平リサイクル率)は3.9ポイント上昇の70.9%。企業の資源循環への取り組みが進み、使用済みアルミ缶の国内需要が着実に高まっていることが示された。

アルミ缶リサイクル協会石原美幸理事長

使用済みアルミ缶のリサイクル状況を発表するアルミ缶リサイクル協会。写真は石原美幸理事長(6月27日、如水会館にて)

2022年度の国内アルミ缶消費重量は32万6808トン(215.3億缶)。これに対し、輸出分を含めた再生利用重量は30万6796トン(201.3億缶)で、リサイクル率は93.9%(前年度は96.6%)となった。

前年度に比べてリサイクル率が2.7ポイント低下した原因については、「未把握」重量の増加をあげた。国内再生利用量は企業の資源循環やカーボンニュートラルへの取り組み強化に伴い3100トン増と2年連続で増加したものの、資源として輸出される使用済みアルミ缶量は1万5500トン減と大きく減少。この減少分は市中在庫もしくは資源として再利用されたとみられるが、協会の調査では大部分の行き先を把握できず、リサイクル率低下の一因となった。

近年、使用済みアルミ缶の輸入を禁止する国向けにシュレッド(粉砕くず)として輸出する動きがあるといい、こうした形での輸出は、協会の区分では「未把握」に該当する。協会事務局は「シュレッド品での輸出が継続・増加する場合には、未把握が増加することでリサイクル率がさらに低下する懸念がある」と警戒している。

一方、国内資源循環の柱となるCAN to CAN率は、アルミ缶関連業界の資源循環への取り組みの広がりにより缶材への使用量が1万1665トン増加し、3.9ポイント増の70.9%と上昇した。協会は「引き続き中期的取り組みとして今一歩高いレベルにするための方策を協会内外で協議していく」としている。

アルミ缶回収量の半分近くが集団回収活動によるもの。同協会は環境教育への協力や小中学校への出前教育などを展開し、回収活動を支援していく方針だ。

(本紙「ニッポン消費者新聞」7月1日号より転載)

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