食品の適正な価格形成に理解を 買い控え解消へ農水省が啓発展開

農林水産省は7月25日、食品の適正な価格形成への理解を呼びかける「フェアプライスプロジェクト」を開始した。特設サイトを立ち上げたほか、8月20日には酪農体験を通じて乳製品の価格について考えるイベントを開く。エネルギー・原材料価格の高騰や円安進行を受け、生産者や食品企業はコスト上昇分を価格に転嫁せざるを得ない状況。一方で値上げによる消費者の買い控えも起きており、同省はプロジェクトを通じて消費者の理解を得たい考えだ。

プロジェクトのコンセプトは「売る人にも、買う人にも、育てる人にも。フェアでいい値を、考える。」。特設サイトでは生産者や食品事業者の生の声を集めたコンセプトムービーを公開。酪農家の「生活の必需品であった牛乳が値上げによって買い控えが起きている」といった声を紹介した。

同省主催の農林水産体験学習イベントも展開する。第1弾として8月20日、千葉県八千代市の加茂牧場で酪農体験イベント開催。餌やりや搾乳などを通じて、生産コストの高騰の影響や乳製品の価格について考える。今後は関西地区での開催も予定し、同省は「実際の生産現場を体験してもらうことは、食品の価格と生産現場の現状を知り、日本の食の未来について考えることにつながる」としている。

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