<米国>Tモバイルとスプリントの合併、大手による独占を懸念

米携帯電話会社3位のTモバイルと、ソフトバンクグループ傘下で4位のスプリントが合併合意に至ったことを受け、消費者団体コンシューマー・ユニオン(CU)が、大手企業による市場の独占を懸念するコメントを発表している。

両社の合併が実現するまでには規制当局による承認という難関が控えているものの、CUは「消費者にとって、企業間競争や料金設定などいくつかの懸念が浮上した」と指摘した。

CU上級政策担当者のジョナサン・シュワンテス氏は、携帯電話市場の大手プレイヤーがAT&T、Verizonを加えた4社から3社に減ることを危惧。「固定電話市場に比べて、携帯電話市場はただでさえ独占的な市場となっている。競争相手の減少により通話料金と端末の値上げが起きるかもしれない」とコメントした。

ただ、AT&Tが2011年、Tモバイルの買収に動いた際、スプリントや規制当局が独占禁止法違反で提訴し、計画が頓挫した経緯がある。CUは、今回の合併計画が消費者利益・保護に悪影響を及ぼさないか監視し、合併阻止に向けたロビー活動を展開するとしている。

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