米ナショナルズがチケット販売でジャンク手数料 集団訴訟に

米大リーグ、ワシントン・ナショナルズが観戦チケットを販売する際、手数料を開示していなかったなどとして、消費者団体のナショナル・コンシューマー・リーグ(NCL)は7月17日、損害賠償と被害救済を求めるクラスアクション(集団訴訟)を行ったと発表した。

NCLによると、ナショナルズは観戦チケットを販売する際、決済時に上乗せされる「チケット処理」料金を開示せず、実際の料金よりも安く宣伝していたという。ナショナルズのチケット販売サイトで「9ドルから」と宣伝されたチケットを購入すると、最終的には11.25ドルを支払う必要があり、NCLは「ジャンク手数料を取引の最終段階まで隠すのはドリップ・プライシングと呼ばれる販売慣行で、誤解を招く行為であり、消費者に不満と損害を与える」と主張している。

NCLはワシントンD.Cとその周辺の被害者を代表してクラス・アクションを提起。こうした販売慣行はDC消費者保護手続き法に違反すると指摘している。

NCLのサリー・グリーンバーグCEOは「ナショナルズが長年行ってきたジャンク料金は違法だ。この訴訟がチケット業界に切望されている改革をもたらし、不正行為から消費者を守る一助となることを願っている」とコメントしている。

訴状によると、ナショナルズは野球シーズンごとに81試合をホームで行い、2023年シーズンで得たチケット販売収益は推定1億1100万ドルにのぼるという。

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