「こんな相談ありました!!」最新版発行 全相協、活用呼び掛け

全国消費生活相談協会は毎週土、日曜日に実施している週末電話相談で受けた代表的な相談例をまとめた冊子「こんな相談ありました!!」の2024年度版を発行した。(1)不用品回収(2)SNS型投資詐欺(3)サプリメント(4)美容医療(5)害虫・害獣駆除(6)副業(7)点検商法(8)ペット(9)宝くじ――の9つのジャンルで1例ずつ紹介し、注意点をアドバイスしている。

こんな相談ありました!!

25冊目となる「こんな相談ありました!!」の表紙。A5判で21頁建て

SNS型投資詐欺の相談例は「インターネットで投資勉強会に入会し、投資金として20万円を指定口座に振り込み、その後も指示に従って計1000万円近い額のお金を入金。後日、一部を引き出そうとしたが、手数料や税金、保証料を請求され続け、出金できない」という内容だ。これに対し「SNS型投資詐欺は増加中で被害回復は難しい」とし、「犯人は金銭欲を満たしたい心の弱さにつけ込んでくる」と注意を促している。

サプリメントでは「『78%オフ』という宣伝文句に引かれ、ネット通販でサプリメントを注文。1回限りのつもりだったが、定期購入になっていた。掛かりつけ医から処方されている薬との飲み合わせが心配で解約したい」という相談例を記載。「健康食品は広告のキャッチコピーや利用者の体験談ではなく、自分自身で必要かどうかを判断すべき。購入の最終確認画面をスクリーンショットで保存し、解約の交渉に生かそう」と呼び掛けている。

ペット関連では「ペットショップで20万円で購入した子猫が感染症にかかっていることが分かった。店に苦情を申し立てたが、『飼い方に問題』と取り合ってもらえない」という事例。これに関しては「衝動的にペットを買うのは危険。健康状態を確かめ、飼育環境を整えてから購入しよう」と慎重さを求めている。

週末電話相談は協会が1998年から東京、大阪、札幌を拠点に続けている。冊子は毎年発行し、今回で25冊目。24年度に受けた2505件から代表例をピックアップした。冊子は無料で郵送で入手できる(送料は自己負担)ほか、協会のホームページから印刷できる。問い合わせは協会(電話03‐5614‐0543)へ。

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