【米国】苦情トップは9年連続で「自動車」 消費者団体調査
- 2025/7/7
- 海外
米国の消費者団体CFA(アメリカ消費者連盟)が調査した2024年の消費者苦情トップは9年連続で「自動車関連」だった。新車・中古車の販売、リース、自動車修理工場を巡るトラブルに加え、虚偽の広告、車両の欠陥、不完全な修理、故障などの苦情が寄せられた。
調査は今春、31州、41の消費者機関に寄せられた2024年の苦情事例を集計した。CFAは毎年、苦情トップ10をトラブル事例とともに公表している。
苦情トップ10は以下の通り。
- 1位:自動車の販売と修理(新車・中古車の販売、修理、リース、価格、広告、欠陥など)
- 2位:小売り購入(欠陥商品、返金、不正な価格設定戦略などを含むオンラインストアおよび実店舗からの商品購入に関する苦情)
- 3位:住宅リフォームと修理業者(作業の品質、施工、無免許など)
- 4位:消費者信用(銀行、融資、債券回収、信用情報などの消費者金融問題に関する苦情)
- 5位:賃貸住宅(保証金紛争、家賃値上げなど)
- 6位:詐欺(なりすまし、懸賞・宝くじ、税金など)
- 7位:公共料金(ガス、電気、ケーブル、インターネットなど)
- 8位:専門サービス(配管工、配達サービスなど認可されていないさまざまなサービス)
- 9位:ヘルスケア(医療機関、フィットネス・ウェルネス施設の質に関する苦情、医療費請求含む)
- 10位:通信(携帯電話のサービスと請求に関する苦情)
自動車関連の苦情としては「修理を依頼したが直っておらず、その都度工場に預けることになり、レンタカーを借りざるを得なかった」、「ローンを組む際、利息や返済条件が正しく明示されず、トラブルになった」などがあった。
報告書によると、41機関は昨年、35万件を超える苦情を処理し、8億9000ドルを超える救済を実施した。CFAは「トランプ政権が消費者保護を担う連邦機関の解体を進める中、地方機関は重要性が増している。消費者は企業の悪質な手口に直面した際、自ら法的措置を取ったりする時間やリソースがない場合が多い。これらの機関は迅速かつ効果的に紛争解決を図ってくれる」と強調している。