【米国】子どもがニコチンパウチを誤飲 開けにくい容器を要望

子どもがニコチンパウチを誤飲する事故が増加しているとして、米食品医薬品局(FDA)は9月2日、子どもが開けにくい「チャイルドレジスタント容器」を製品に採用するようメーカー各社に要請した。マーティン・マカリーFDA長官は「ニコチンパウチはフルーティーな風味で、容器はカラフルなデザイン。子どもにとってはキャンディーに見えて魅力的だ。メーカーは誤飲を防ぐための措置を検討する必要がある」と指摘している。

ニコチンパウチは、パウチ(繊維袋)の中にニコチンとフレーバー成分が入った3センチほどの製品。缶やプラスチック容器に入って販売されている。唇と歯茎の間に挟み、ニコチンを粘膜から吸収する新ジャンルの製品で、無煙のたばこ代替品として人気が高まっている。

FDAによると、中毒情報センターに寄せられたニコチンパウチによる子どもの事故が、直近3年間で着実に増加していた。被害者の72%が5歳未満の子どもで、事故の99%が口からの摂取によるものだった。ニコチンパウチには濃縮ニコチンが含まれており、少量でも幼児にとっては有害。混乱、嘔吐、意識喪失などが生じ、致命的な事故になる可能性もあるという。

FDAはニコチンパウチの適切な保管と取り扱いを保護者に呼びかけている。チャイルドレジスタント容器の製品を選び、子どもやペットの手の届かない場所に保管し、他の容器には入れ替えず、子どもの前では使用しないようアドバイスしている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. コンシューマーワイド 食品ロス問題は持続可能な未来を目指す国際社会の課題になっている。SDGsは1c
  2. unicharm
    消費者共創と協働 夜用のショーツ型ナプキンの昼用として10月に発売した。商品名は「ズボンを脱がずにc
  3. ニッポン消費者新聞2025年1月1日号
    特集 悪質商法対策プロジェクトチーム 消費者庁が立ち上げ、高市首相の国会答弁ウケ ~関c
  4. 消費者庁
    食品の流通量が増える年末に向けて、消費者庁は都道府県と連携して年末一斉取締りを実施する。年末一斉取りc
  5. 除雪機の事故
    冬シーズンが始まる12月に、除雪機の事故が多発しているとして、NITE(製品評価技術基盤機構)が注意c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る