お米「1日1回以上食べる」95% 値上げ続くも頻度変わらず

◎日本生協連調査 「習慣になっている」が第1位

令和4年産米より相場価格が上昇に転じ、値上げが継続しているお米について、日本生活協同組合連合会(日本生協連)が利用実態調査を行った。その結果、1日1回以上お米を食べている人は全体の95.2%にのぼり、前回調査と比べて食べる頻度に変化がないことがわかった。一方で、お米を選ぶ理由について「米は安い、経済的だから」との回答が前年度比で3ポイント以上下落し、相場上昇の影響を映し出す結果も一部、確認された。

お米についてのアンケート調査は2021年度、22年度に続き3回目。利用実態を把握し、生産者と産地の取り組みや応援に役立てる狙いだ。今回は昨年9月26日~10月1日に実施し、3154件の有効回答を得た。

調査の結果、1日1回以上お米を食べている人は全体の95.2%(前年度は94.4%)にのぼり、内訳は、割合が多い順に「「1日に2回程度」50.8%、「1日に1回程度」27.0%、「1日に3回以上」17.4%となった。

パンや麺ではなく、お米を選ぶ理由については「米を食べるのが習慣になっているから」が61.6%(前年度比2.9ポイント増)、「米が好き、おいしいから」が60.3%(前年度比6.8ポイント増)と上位を占めた。一方で、「米は安い、経済的だから」との回答は前年度の20.8%から17.5%へと3.3ポイント下落した。日本生協連は「全体的に価格を重視してお米を選ぶ人は減少したが、人々がお米を食べる頻度に変化がなかった」としている。

また、購入する際に重視する点は「銘柄」(49.1%)、「産地」(41.2%)、「味の好み」(38.0%)がトップ3で、前年度と同じ結果に。増加が目立ったのは「無洗米である」との回答で、27.3%から30.1%へと2.8ポイント上昇し、「洗米に対する手間を省きたいと考える人がやや増えたことが予想される」と分析した。

農林水産省の最新データによると、令和5年産米の全銘柄平均価格は1万5201円/玄米60kgで、前年比10%上昇している。日本生協連は調査結果を踏まえ、今後も産地生産者の応援と組合員に向けての商品づくりに活かしていく方針だ。

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