【豪州】日焼け止め「SPF50+」表示、実際は「4」 回収へ

オーストラリアの消費者団体CHOICEが実施した商品テストで、「SPF50+」の表示のある日焼け止めが実際は「4」の性能だったことがわかった。国民の3人に2人が生涯のうちに皮膚がんと診断されるため、同国では日焼け止めは欠かせない商品となっている。CHOICEは「日焼け止めは皮膚がんや肌へのダメージと戦う上で重要なツール。SPF値が正しくなければ、消費者の信頼は大きく揺らぐだろう」と指摘し、当局に監視強化と調査の実施を求めた。

人気の20商品をテストしたところ、16商品がSPF値の表示を下回った。深刻な結果が出たのはウルトラ・バイオレット社の「Lean Screen SPF 50+ Mattifying Zinc Skinscreen」で、SPF50+のところSPF 4だった。同社は当初、試験方法に誤りがあったのではないかと主張。「29カ国で5年間販売しているが、日焼けしたとの報告は1件もない。もしCHOCEのテスト結果が真実ならば、数百件以上苦情が寄せられるはずだ」などと反論していた。

しかし、CHOICEの再テストでもSPF 5の判定となり、同社の社内テストでもSPF値が4、10、21、26、33、60、61、64とばらばらな結果が出た。これを受け、同社は購入者に謝罪し、自主回収と返金を開始したという。

CHOICEは薬品・医薬品行政局(TGA)と競争・消費者委員会(ACCC)にテスト結果を報告し、「メーカーからの報告のみで監視するのではなく、独自の適合性試験を実施すべきだ」などと求めた。

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