【米国】虫除け剤ディートは安全で効果的 情報誌も推奨

蚊やダニが媒介する感染症の防止に欠かせない虫除け剤--。子どもを守るために必要だとわかっているものの、化学成分が気になるという保護者も多い。そこで米国消費者情報誌コンシューマー・リポートは虫除け剤の安全性と効果について検証を行った。

同誌が専門家に取材したところ、小児科学会広報担当を務め、カリフォルニア大学小児科教授でもあるリサ・アスタ医師は「EPA(環境保護局)に登録されている防虫剤は指示どおりに使用すれば安全だ」と強調。致命的な蚊・ダニ媒介疾患もあるとして、虫除け剤を正しく使い、子どもを守ってほしいと呼びかけた。

一方、コンシューマー・リポートのテストでは虫除け剤のうちディート(DEET)が最高得点を獲得。効果に対する信頼性が高い上、薬剤が長持ちし、6時間半以上効果を発揮する製品もあった。安全性についても、1965年以来、長年にわたって徹底的に研究されてきたとし、1980年代から90年代にかけて一部で健康への懸念が浮上したものの、過剰に使用した場合に発生したものだと報告した。EPAは1998年、ディートを巡る発作は1億人に1人の割合で起きるとの調査結果を公表。CDCも2017年、ディートのリスク度合いは全体的にかなり低いと報告している。

コンシューマー・リポートは「我々もCDCやEPAと同じく、ラベルの指示に従う限り、子どもにディートを使用しても安全であると考える」とコメント。ただし「誤飲した場合は有害なので、管理に気をつけてほしい」と呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. フランス消費者同盟
    中国家電大手ハイセンスのテレビの品質が著しく向上していることが、フランスの消費者団体UFCの商品テスc
  2. 大正製薬に行政処分
    消費者庁は11月13日、大正製薬が販売する「NMN taisyo」と称するサプリメントに関する表示にc
  3. APLジャパン
    ◎海外の安全施策踏まえ日本の課題紹介 製品メーカーや販売店をはじめ、研究者、一般消費者なども対象にc
  4. パブリック・シチズン
    トランプ次期大統領から政府効率化省の共同責任者に任命されたイーロン・マスク氏が11月27日、自身が所c
  5. 日本消費者協会田中大輔さん
    日本消費者協会理事・事務局長 田中大輔さん ◎適正・的確に消費者情報を発信へ 「利便性向上の影でc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る