【米国】キッズメニューから砂糖入り飲料を除外 規制広がる

ファストフードなどの子供向けセットメニューから砂糖入り飲料を除外する規制が米国で広がっている。10月3日にはフィラデルフィア市が「健康的な子供の食事法」(Healthy Kids’ Meal Legislation)を制定した。同様の規制はすでにカリフォルニア州やハワイ州などが導入しており、非営利団体の公益科学センター(CSPI)はフィラデルフィア市の英断を称賛するとともに、「全米の外食チェーンが自発的に取り組むべきだ」と呼びかけた。

こうした規制は子供向けセットメニューの提供方法を問題視したもの。店側が提示するメニューには砂糖入り飲料がデフォルトで掲載されており、子どもたちに不健康な選択を迫ることになる。フィラデルフィア市の場合、最初に提示するドリンクは水や低脂肪乳、果汁100%ジュースに限定、要求があった場合に限り甘いジュースを販売してもよいとした。不健康な飲料を自動的に選択することを防ぎ、肥満防止につなげる狙い。

民間による自主的な取り組みも進みつつあり、マクドナルド、ウェンディーズ、バーガーキング、オリーブガーデンなどが実施中。しかし、CSPIの調査では大手外食チェーンの85%が依然として甘い飲料を子どもたちに押し付けているという。

規制を導入したのはカリフォルニア、ハワイ、デラウェアの3州をはじめ、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロングビーチ、デイビスなど15の郡・市に及ぶ。

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