【欧州】砂糖使用のフレーバーウォーター ジュースとの指摘

フレーバーウォーターとして販売されている飲料の一部に砂糖や甘味料、果汁を添加したものがあるとして、ベルギーの消費者団体Test-Achatsがエビアンブランド商品などの表示に異議を唱えた。

Test-Achatsによると、調査したフレーバーウォーター26製品のうちおよそ半数が砂糖や甘味料、果汁、添加物などを使っていた。同団体は「26製品すべてが水であることを強調しているが、そのうちの半数はレモネード(ジュース)。フレーバーウォーターは名前のごとく風味をつけた水のことで、水と香料のみで作られる必要がある」と主張している。

フレーバーウォーター

フレーバーウォーターの調査結果を伝えるTest-Achatsのプレスリリース

同団体のプレスリリースの中で一例として示されたのが「エビアン フルーツ&プラント(Evian Fruits and Plants)」。同団体は「実際はレモネードなのに、パッケージの前面に水という文言を使っている」と指摘した。

プレスリリースの画像にある「Evian Fruits and Plants Grapes and Rose」(370ミリリットル)は83%がエビアンナチュラルミネラルウォーターだが、白ブドウ濃縮果汁を13%、砂糖を3.7%を使い、酸(りんご酸)、天然香料、アントシアニン色素、天然ローズエキスを添加。パッケージ前面には「アルプスの水」「ナチュラルミネラルウォーター」などと表示されていた。同団体は同製品のほか、ベターウォーターブランド製品などに苦情を申し立てたとしている。

Test-Achatsは「消費者の健康志向への対応として、多種多様なフレーバーウォーターを販売する企業のアイデアを否定はしないが、多くのものを添加している飲料を水であるかのように販売するのは問題。水であることをことさら強調するのではなく、明確かつ理解しやすい表示を行う必要がある」と指摘している。

Test-Achatsは1957年設立の歴史ある消費者団体。商品テストをもとにした情報発信や助言を活動の柱とし、欧州各国の消費者団体団体連合組織BEUCや商品テスト機関でつくるICRTの創設メンバーとしても知られる。

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