独最高裁、排ガス不正問題でVWに返金命令 BEUCが歓迎🔓

事件発覚から約5年――。ドイツ最高裁は5月25日、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)に対し、排ガス規制不正車両を購入した男性に補償金を支払うよう命じた。今回の判決により、車両所有者は返品と返金を請求できる道が開けた。欧州各国の消費者団体でつくるBEUC(欧州消費者同盟)は同日、「消費者にとって画期的な判決だ」と歓迎する声明を発表。今回の判決がドイツにとどまらず欧州全体に影響を及ぼすとの見解を示した。

裁判所の発表などによると、男性は2014年1月、中古のVWシャラン(購入時の走行距離は2万キロメートル)をディーラーから3万1490ユーロ(現在の為替レートで約370万円)で購入。VWが2015年9月に排ガス不正問題を公に認めたことなどを受け、男性は2017年に車両の返品と全額返金を求めて同社を提訴していた。男性は地方裁判所で敗訴したものの、控訴した高等裁判所がVWに購入額から一部を減額した2万5616ユーロ(約300万円)の支払いを命令。両者はこれを不服として、最高裁に上告していた。

最高裁は、VWが「不道徳」で「意図的な欺瞞」な行為によって市場に不正を持ち込んだと指摘。民法に基づき、男性が受けた損害について、VWは補償する義務を負うと判断した。一方で、男性が求めた全額返金とはせず、走行距離を勘案して…(以下続く)

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