北海道消費者協会、防臭・消臭袋の品質テスト 効果の持続性に差

◎におい通しにくい食パン空き袋の再利用も推奨

使用済み紙おむつやペットのふん、生ごみの処理などさまざまな用途に向けて防臭袋が市販されているが、実際の防臭効果については客観的な比較データは多くない。そこで北海道消費者協会は「においが気にならない」「におわない」などとうたって販売されている防臭袋・消臭袋の品質テストを実施した。

防臭・消臭袋

テストした防臭・消臭袋7銘柄。ポリ袋と食パン袋各1銘柄と比べた(写真提供:北海道消費者協会)

テスト対象は防臭・消臭袋7銘柄。参考品としてポリ袋と食パン袋を加えた。

テスト方法は、においの元(たまねぎ一かけ)を入れて口を2回ひねって1回結び、封入直後・1日後・1週間後のにおいをポータブル型ニオイセンサで測定。袋に入れていない状態のにおいと比較した。

その結果、袋なしでセンサ指示値が120だったのに対し、封入直後では防臭・消臭袋七銘柄と食パン袋が0、ポリ袋のみ8だった。1日後も同じ結果となり、1週間後では袋なしで306に対し、防臭・消臭袋4銘柄と食パン袋が0、残る3銘柄が3~6、ポリ袋は9だった。

モニター12人に2週間以上放置した状態での臭い漏れを確認してもらったところ、防臭・消臭袋2銘柄と食パン袋は全員がにおいを感じないと評価した。別の2銘柄は8割以上がにおいを感じないと回答。一方、残る3銘柄とポリ袋は8割以上がにおいを感じると答え、センサの測定結果とほぼ一致していた。ただし袋なしで放置したものと比べると、すべての銘柄でにおいが抑えられていた。

テスト結果を踏まえ、同協会は「防臭効果の持続性は銘柄によって異なるため、長時間放置するとにおい漏れする場合もある」と説明。におい漏れする場合は二重にするか、こまめに捨てるようアドバイスした。また、食パン袋は一般的ににおいを通しにくいと言われており、食パンの空き袋を再利用することも推奨した。

(本紙「ニッポン消費者新聞」9月1日号より転載)

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